スチレンボードで名画を飾る方法|横長作品も飾れます

名画を粘着パネルで飾った画像

のり付きスチレンボードで名画を飾る方法をご案内します。のり付きスチレンボードはスチレンボードに接着剤を塗布した製品です。軽くて加工しやすいため、横長・縦長の作品に対応できます。複数の絵を張り合わせ、大きな作品にすることもできます。


スチレンボードについて

のり付きスチレンボードとは

粘着パネルの説明
粘着パネル

のり付きスチレンボードはスチレンボードに接着剤を塗布した製品です。接着面の薄紙をはがして、作品を接着面に貼ることができます。
スチレンボードにはA4~A1サイズまでいろいろな大きさがあります。色や厚さも選ぶことができます。
絵画作品の展示には、斜めから見た場合にパネルの色が目立ちにくい黒色がおすすめです。厚さは5~7mmのボードが扱いやすいです。
長期間展示するとボードが反る場合があるので、反りにくいタイプを選ぶと良いでしょう。

スチレンボードの特徴とメリット

スチレンボードで絵画を展示するメリットは何でしょうか。
いくつかのメリットを紹介します。

■加工しやすい
スチレンボードは素材が発泡スチロールなので、軽く、加工しやすいです。
カッターと定規で希望の大きさに切ることがきます。

■横長や縦長の作品を飾ることができる
日本画には屏風絵や襖絵など横長の作品が多くあります。掛け軸の多くは縦長の作品です。粘着パネルはこれら縦長・横長の作品を飾ることができます。

■大きな作品を作ることができる
複数の絵を張り合わせることができます。A4サイズの絵を張り合わせることにより、A4プリンタでも大きな作品を作ることができます。

■画鋲(がびょう)1本で作品を展示できる
作成した作品は、スチレンボードと紙の重さなので軽量です。このため画鋲1本で作品を飾ることができます。
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■余白のあり・なしを選択できる
余白のあり・なしで絵の印象は変わります。余白がると紙の風合いが伝わります。また余白があると絵が浮き出た印象になります。
余白がない場合は、背景や家具の色に合わせて飾ると良いでしょう。

■紙の質感を表現できる
和紙やアート紙の表面には独特の風合いがあります。作品をスチレンボードに直接貼るので、紙の質感を表現できます。
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作成手順

準備|材料と道具

■材料

  • 印刷した作品
  • のり付きスチレンボード
印刷した絵画作品と粘着パネル

作品をスチレンボードに貼る場合、2通りの方法があります。
 ・余白を残して貼る
 ・余白をカットして貼る
今回は余白をカットして貼る方法をご案内します。

■道具
以下の道具を準備します。

  • 定規
  • カッター
  • カッターマット
  • 留め具
  • 留め具用木ネジ
  • ドライバー
  • ひも
使用する道具

作成ステップ

【ステップ1】 作品とスチレンボードのカット

カッターと定規を使いカッターマットの上で、作品の余白をカットします。
スチレンボードは作品の大きさに合わせてカットします。
スチレンボードが作品より大きい場合、完成品の縁が黒くなってしまいます。スチレンボードを2-3mm小さくカットするのがコツです。スチレンボードを切断する場合、カッターを数回に分けて スライドさせるときれいに切れます。

スチレンボードをカットした切れ端は、ひもを取り付ける補強材として使用します。

カットした作品と粘着パネル、切れ端

【ステップ2】 粘着パネルへの貼り付け

作品をスチレンボードに貼ります。手順は以下です。

1.スチレンボードの中央部の薄紙に幅2cmの切れ込みをいれ、薄紙をはがします。

粘着パネルの中央部の薄紙を剥がした図

2.この上に作品を乗せ、位置を合わせをします。

3.位置が決まったら中央部を上から押して、作品を固定します。

4.片側の薄紙をはがして作品を接着します。(下図)

粘着パネルの薄紙をはがした図

5.反対側も同様に薄紙をはがして、接着します。

【ステップ3】 ひもを取り付ける

1.スチレンボードの横長の端切れを、ボードの裏面に貼り付けます。

2.端切れの上に木ネジで留め具を取り付けます。反対側も同様に取り付けます。

3.留め具にひもを通して完成です。

パネルの留め具に紐を通した図

【ステップ4】 作品を飾る

作品を壁にかけて完成です。

作品を壁にかけた図

作品の展示サンプル

いくつかの作品の展示サンプルをご紹介します。

横長の屏風作品

■『桜楓図屏風』/酒井抱一作

屏風に描かれた『桜楓図屏風』を粘着パネルで飾った絵

『桜楓図屏風』は左右一対の作品で、酒井抱一により描かれた屏風絵です。
酒井抱一は江戸琳派を代表する画家です。琳派の特徴はデザイン性の高さで、『桜楓図屏風』にも優れたデザイン性は受け継がれています。左側の作品を左隻、右側の作品を右隻と呼びます。左隻は紅葉した秋の楓、右隻は春の桜が描かれています。
左隻と右隻をそれぞれA4プリンタで横長用紙に印刷し、余白をカットしてパネルに貼りました。

『桜楓図屏風』のダウンロードはこちらから
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■『朝顔図屏風』/鈴木其一作

屏風に描かれた『朝顔図屏風』を粘着パネルで飾った絵

『朝顔図屏風』は鈴木其一により屏風に描かれた作品です。鈴木其一は江戸琳派の開祖、酒井抱一の弟子です。『朝顔図屏風』は琳派の特徴である、デザイン性の高さが発揮されています。鮮やかな色彩とリズムカルな朝顔の花が印象的です。

展示サンプルはインクジェット専用和紙(楮厚口・生成り)に印刷しました。日本画は和紙との相性が抜群です。左隻と右隻をそれぞれA4サイズの和紙に印刷し、パネルで貼り合わせました。
和紙の風合いを生かすために余白は残しました。

『朝顔図屏風』のダウンロードはこちらから
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3連の作品|大きな作品も作れます

■『木曽路之山川』/歌川広重

浮世絵『木曽路之山川』を粘着パネルで飾った絵

『木曽路之山川』は歌川広重による、3連(3枚一組)の浮世絵です。絵を貼り合わせた境目には縦線が入っているので、3分割して印刷しました。

用紙はマットフォトペーパーを使用しました。3枚の絵は余白は残して貼り合わせました。こちらの作品の作成にはA2サイズのボードが必要です。スチレンボードを使用すると、A4プリンタでも大きな作品を作ることができます。

『木曽路之山川』のダウンロードはこちらから
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縦長の作品

■『Mäda Primavesi』/グスタフ・クリムト作

『Mäda Primavesi』/グスタフ・クリムト作

『Mäda Primavesi』はグスタフ・クリムトの作品で少し縦長の作品です。
プレミアムファインアート・ラフに印刷し、余白を残してパネルに貼りました。
プレミアムファインアート・ラフは表面に凹凸のテクスチャがあり、油絵など西洋画の印刷に適しています。作品を拡大(下図)するとテクスチャの風合いを確認できます。

紙の表面の凹凸テクスチャの説明
拡大図

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スチレンボードを使って絵画作品を展示する方法を紹介しました。
お部屋の雰囲気や季節にマッチした作品を印刷して飾ってみませんか。

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浮世絵には大判、中判、小判、等のサイズがあり、最も一般的なサイズが大判(約39cm☓26.5cm)です。
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