西洋画ランキング ベスト10|モネが人気の秘密は?

クリエイティブパークの西洋画 年間人気ランキングを発表します。モネの絵が人気の高い理由を「浮世絵」との関わりから解説します。

クリエイティブパークの西洋画一覧はこちらから

西洋画 2024年間人気ランキング ベスト10

クリエイティブパーク「名画」カテゴリの西洋画部門 2024年間人気ランキングを紹介します。

  1. 睡蓮/モネ
  2. 睡蓮の池/モネ
  3. 日傘の女性/モネ
  4. 水差しを持つ女/フェルメール
  5. ソディアック/ミュシャ
  6. ヴェネツィア/ターナー
  7. プールヴィルの断崖の散歩/モネ
  8. 日本の歩道橋/モネ
  9. アイリス/ゴッホ
  10. 糸杉のある麦畑/ゴッホ

西洋画 2024年間人気ランキング

モネの作品が1位から3位を独占し、ベスト10に5点ランクインしています。
なぜ日本人はモネが好きなのでしょうか。浮世絵をヒントに人気の秘密を探ります。

モネ ~自宅に日本風の庭を作り『睡蓮』の連作を製作

モネの浮世絵コレクション

モネは43歳でパリ近郊の村、ジベルニーに移り住みました。ジベルニーの館には233枚の浮世絵コレクションが残されています。
浮世絵作者を多い順に並べると、広重49図、歌麿39図、北斎22図、国芳12図、国貞9図、以下栄之、清長、写楽、豊国と続きます。
モネは浮世絵を自宅の食堂や居間、寝室に飾っていました。食堂には最も多い、56作品が飾られています。

現在、ジベルニーの住まいは整備され、一般に公開されています。

ジベルニー「水の庭」と連作『睡蓮』

モネはジベルニーに庭を作りました。庭は「水の庭」と「花の庭」に分かれています。
「水の庭」は浮世絵を参考に造園した、日本風の庭です。池に睡蓮を植え、太鼓橋や藤棚が作られました。モネは睡蓮を題材に、多くの連作を手掛け、モネの代表作になります。

モネは晩年に、高さ2メートルの『睡蓮』の壁画を制作しました。『睡蓮』の壁画8作品はフランスのオランジェリー美術館で展示されています。『睡蓮』専用の展示室が2部屋設けられ、360度のパノラマで作品を鑑賞することができます。
オランジェリン美術館の『睡蓮』展示室はこちらから(外部リンク)

描かれる季節や時間、天候で庭の表情は異なります。連作によりモネは、移ろいゆく庭の表情を描きたかったのです。

モネの庭|日本でも見られます

『睡蓮』は日本の美術館でも観ることができます。

■『睡蓮』
国立西洋美術館にはモネと親交のあった実業家、松方幸次郎が収集した『睡蓮』が常設展示されています。『睡蓮』の壁画も近年発見され、修復して展示されています。

■『睡蓮』の壁画
徳島県の大塚美術館で、オランジェリー美術館所蔵『睡蓮』壁画の一部作品の実物大複製を見ることができます。
詳しくはこちらから(外部サイト)

ジベルニーの『モネの庭』を再現した庭園が日本にあります。

■水の庭
所在地:高知県 北川村「モネの庭」
本家ジベルニーと提携し、モネの庭を再現しています。「花の庭」「水の庭」「ボルティゲラの庭」を見ることができます。
詳しくはこちらから(外部サイト)

高知県北川村/モネの庭

■花の美術館
所在地:静岡県 浜名湖ガーデンパーク
2004年に開催された浜名湖花博の会場に作られた庭です。「花の庭」「水の庭」を見ることができます。
詳しくはこちらから(外部サイト)

関連情報

葛飾北斎は浮世絵『富嶽三十六景』や画帳『富嶽百景』で富士山を題材にした連作を手掛けました。モネも多くの連作を手掛けます。浮世絵の連作に影響を受けたと言われています。
葛飾北斎が印象派に与えた影響は下記の記事で紹介しています。
葛飾北斎『富嶽三十六景』とジャポニスム| 印象派の絵と比べました

名画を印刷して、お部屋に飾りませんか。
おすすめの用紙と作品の飾り方はこちらから

他にも多くの名画を印刷できます。お部屋の雰囲気にあった作品を探しましょう。
作品一覧はこちらから

人気名画を手軽に飾れる、額縁付き作品を紹介します。モネやゴッホの作品もあります。お部屋の雰囲気に合わせて、額縁の色と絵のサイズを選べます。
詳しくはこちらから(外部サイト)

参考文献

『ゴッホの手紙』岩波文庫
『モネと浮世絵-ジベルニー時代のコレクション展』図録 読売新聞社/1983年